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実践教育の事例

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実践教育の事例 シーケンス制御および生産システム技術

 機械システム技術科では、メカトロニクスを作り上げる実践教育に力を入れています。メカトロニクスとは機械工学をベースとして、それに電気・電子工学、情報工学を組み込み制御工学で知能化した動く機械のことです。メカトロニクスの例として、「探査機はやぶさ」と「自動車」の制御の一部を下の図に示します。「探査機はやぶさ」はロケットで打ち上げられ、小惑星に到達しサンプルを採取して地球へ戻ってきました。この場合、機械であるロケットあるいは探査機は予め計算された軌道に対して正確に追従するように、常にコンピュータで制御されていて、少しでも軌道から離れるとコンピュータの指令により軌道修正を行います。また、太陽電池パネルも常に太陽の方を向くように姿勢も同時に制御しています。

 一方、自動車は、最近、安全性の観点から多くの箇所でメカトロニクス化が進んでいます。衝突時に人間を守るエアバックはもちろん、急ブレーキで車輪が滑ることを低減するABS,障害物を自動的に検出して停止させる自動ブレーキ、あるいは走行中の不安定な姿勢を制御するASCなど枚挙に暇がありません。

 メカトロニクスの例

 さて、機械システム技術科では、メカトロニクスに採用されている制御技術の中でも、シーケンス制御とそれを応用した生産システム構築の技術を習得するために各種の実習も行っています。

 ここで活躍するのがPLC(programmable logic controller)と呼ばれるシーケンス制御用の特殊なコンピュータです。これを使って、いろいろな機械を順序正しく動かすことができます。PLCを使用した実習では、実機に近い物としてクレーンを模擬した「3軸制御装置」、物流システムを模擬した「搬送仕分装置」そして、エレベータを模擬した「エレベータ装置」について、それぞれの機械が的確に動くようにPLCのプラグラムを構築します。

3軸制御装置搬送仕分装置
3軸制御装置搬送仕分装置
エレベータ装置
エレベータ装置

 下の図に示すように、機械装置とPLCを接続して作成したプログラムを実行すれば、プログラムで指定した通りに機械を順序正しく動かすことができます。

PLCとプログラム

 生産システム構築の実習では、産業ロボットの扱い方と動作を指定するプログラミングおよび実際にロボットをシーケンス制御する技術も学びます。

産業ロボットの操作およびプログラミング
産業ロボット実習

 実際の工場では製品を自動的に生産する自動生産システムが稼働しています。最終的には、自動生産システムを構築する技術についても勉強します。実際に自動生産システムのラインを組み上げ、動作のプログラミングを行い、指定したように動作するようにトラブルシューティングを行います。また、FA実習室に設置された本格的な「オルゴール生産ライン」を基にして、自動生産システムに採用されているいろいろな技術についても幅広く習得します。

生産システムの構築実習オルゴール生産ライン
生産システムの構築実習オルゴール生産ライン
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