
私たちの身の回りには、自動車や飛行機あるいはパソコンやモバイルなどの多くの便利な機械があります。それらは人間に対して安全・安心であり、しかも快適に過ごせるように造られています。これを支えているのが機械工学であり、高度な専門技術の結晶でもあります。
そのプロセスは、まず、「機械の設計技術」によって人間の頭に浮かんだ機械のアイデアを他の人にも分かるように、コンピュータの中に表現します。次に、そのデータに基づいて「機械の製作技術」によって部品を加工したり組み立てたりして機械を造ります。そして、最後に、「機械のメカトロ(メカトロニクス)化技術」によって機械に知能を与えることで人間の思い通りに動くように知能化しますが、そのときに電子・電気技術によって機械を動かすためにモータなどから力を発生させるとともに、機械の動く様子を計測してコンピュータを使って思い通りに制御することが必要となってきます。
機械システム技術科では、機械を造るためのこれら一連の技術を学びます。
したがって、機械システム技術科の卒業生の活躍する分野は幅広く、上図のようになっています。機械系の基本である金属製品製造分野や機械設計分野、および電子・情報系である電気機器製造分野や半導体関連製造分野はもちろん、本科のメカトロニクス実践教育に関連した自動化・省力化機器設計製作分野や機械保全・設備保全分野でなどが代表的な分野です。