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コラム:情報システム技術科で画像センサー?(2)

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年4月18日更新

コラム:情報システム技術科で画像センサー?(2)

 「情報システム技術科で画像センサー?(1)」では、先日見たテレビ番組で画像センサー✕AI(人工知能)という興味深い特集をやっており、番組は画像センサーの説明からはじまり、AI(人工知能)に関する説明がされたというところまでご紹介しました。その続きとして、次に画像センサーとAI(人工知能)が組み合わさると何が起こるのかの話をします。

 話は「カンブリア紀の大爆発」に戻ります。なぜ無脊椎動物が爆発的に多様化したのか諸説あるそうですが、その中でアンドリュー・パーカーという人が10年ほど前に提唱した光スイッチ説というのがあります。それは、生物がそれまで持っていなかった目を持ったからだという説です。目を持っていなかった生物は、餌の匂いがする方に動いて行ってぶつかると食べる、ぶつかられると逃げるといった緩慢な動作だった。しかし目を持ったことで、遠くにいる餌を見つけて食べに行くことができ、圧倒的に有利になる。そうなると逃げる方も目を持つようになり、速く泳いで逃げたり、穴の中に隠れたり、擬態したりと、生存戦略が多様化し種が多様化した。というのが光スイッチ説だそうです。

 ディープラーニング(深層学習)は3つのことができるそうです。

  (1)画像を認識する
  (2)運動を習得する
  (3)言語の意味を理解する

 今までのロボットは目を持たなかった。セキュリティー分野であれば、不審者を見つけるのは今までは自動ではできなかった(人間が後ろで見ていた)。初期の産業用の溶接ロボットは毎回同じ動きをやりつづける単純なものでした。従って、人間が操作するか一定の動きでもうまくいくように人間が作業環境を調節するなど、かなり効率の悪いものでした。ところが、この手法が通用しないのが目を使わないと作業できない農業・建設・調理などの分野です。それがディープラーニング(深層学習)によってできるようになることが期待されます。トマト収穫ロボットはまだ実現できていないが、ロボットが目を持つことによってトマトがどこにあるかを見つけ、色味によって収穫時期を判断し、もぎ取るという運動を習得し、「トマトを収穫できるようになれ」と音声で命令すれば、きっと上手にトマトを収穫できるようになるとのことです。人間が得ている情報の約8割が目からの情報であり、やはり人間の目にあたる画像センサーはとても重要なセンサーです。しかも人間の目をはるかに超えるような画像センサーが製品化されたり研究されたりしていますので、その可能性は益々広がっていくことが予想されます。前出の溶接ロボットも現在は近赤外領域の画像センサーやアークセンサーを備え、目を持ったロボットと同様の機能を有するまで進化しています。

 遠くない将来、画像センサー✕AI(人工知能)を備えた目を持った多種多様なロボット達が私たちの身近に存在していることでしょう。将来を担う情報技術者として活躍し続けるための一つのツールとして、情報システム技術科でも画像センサーの勉強をするということは、とても意義のあることです。