情報システム技術科の実践教育と過去3年間の進路
本校の情報システム技術科の特徴の第一は、高度情報化社会を支える幅広い分野の技術を身に付けられるようにカリキュラムを組んでいることです。高度情報化社会を支えるコンピュータシステムはソフトウェアとハードウェアの分野から成り立っていますが、その構成要素である半導体デバイス,ネットワーク,データベース,プログラムを4本柱として学んでいきます。そして、教室での座学ばかりをやっているわけではありません。第二の特徴は、実習科目などを通して、職業に関する知識や現場に強い実践技術を習得すると共に、自己の個性を理解し主体的に進路を選択する力を身に付けていくことにあります。

実習科目によって、座学で学んだ知識を定着させ、それをどのように活用するのかを学びながら、働いている自分の姿を想像することができるので、入学後一年が経つ頃には自分の向き不向きや夢の輪郭がだんだんはっきり見えるようになってきます。例えば、
●やっぱりハードウェアが大好き。半導体デバイスの開発や製造に関わる仕事に就きたい。
●暮らしを守る仕事がしたかった。ネットワーク社会を支える光ファイバー施工エンジニアになりたい。
●様々な企業活動を縁の下で支えるネットワークエンジニアになりたい。
●お客様の声に耳を傾け、お客様に頼りにされる、そんなカスタマエンジニアになりたい。
●高校も情報科、県技短も情報システム技術科、夢だったプログラマに絶対になるぞ。
●社会に役立つシステムを開発したい。プロジェクトの中核を担えるようなシステムエンジニアになりたい。
他にも色々。一人ひとりの夢は千差万別ですよね。

それでは、過去3年間の進路をデータで見てみましょう。高度情報科社会は幅広い分野の企業によって支えられており、情報技術者の活躍の場もどんどん広がっていますが、やはりシステムエンジニアやプログラマを目指す学生さんが多くみられ、情報・ソフトウェア系の企業への就職が最も多いです。しかしながら、入学後に自分の適性を見極め、通信・インフラ系や製造系といった企業に就職する学生さんも少なからずいることが見て取れます。また、もっとスキルアップしてから就職したいという学生さんには進学という選択肢もあります。一昨年、九州職業能力開発大学校の応用課程に進学した卒業生2名も、自分の夢を実現したり、さらなるスキルアップに挑戦したりしてくれているようです。

「高度情報化社会を支える幅広い分野の技術」×「自己の個性を理解し主体的に進路を選択する力」、この二つを身に付けていける環境こそが、本校の情報システム技術科の特徴と言えるでしょう。